2009年10月24日土曜日

テントで冠婚葬祭

プノンペンではある日突然、写真のように道がテントでふさがれてしまうことがあります。

このテントは冠婚葬祭に使われます。警察で一日$30から$40ほど払うと道路を貸し切りにできます。おおくは2日から3日ぐらい貸し切りにしますが、長い人だと一週間ぐらい貸し切ります。この道が通勤通学路だといい迷惑ですが、文句を言うのは外国人だけです。

式場に車で来る人は近くに路上駐車しますが、何も言わなくても警官が交通整理に来てくれます。もちろん、警官には別にお礼を渡します。金持ちの冠婚葬祭だと警官もたくさん来ます(笑)

冠婚葬祭用の貸し会場もありますが、自宅前にテントを張って冠婚葬祭をする人が多いようです。数年前まではテントの飾り付けは白黒の布を巻くだけのシンプルな物でしたが、いまは紅白や金銀の布を巻いて、入り口の看板や張りぼての飾りも大きく豪華になっています。

テントなのでスコールにあうと酷い目に遭います。これがダウンバーストの暴風だとテントが飛びそうになります。

式に出す料理の調理場もテントの下で、大鍋やまな板が載った調理台などが並んで調理します。ただし、スコールが来て大雨が降るとその日の料理の味は・・・(笑)

式の日には冠婚葬祭に関係なく竹竿の先に付けたラッパスピーカーから大音響が流れます。それも日の出前の5時から夜の11時までノンストップ放送です。

他にもスピーカーを並べてステージを作り、大音響が命と言わんばかりに鳴らします。このステージで生演奏があったりお坊さんのお経があったりするのですが、大音響なので近所のガラス窓がビリビリいいます。

結婚式では仏教国なのでお経も流れますが、民族楽器や歌謡曲の生演奏の他に掛け合い漫才などが主に流れます。結婚式のシーズンは歌手や漫才師の稼ぎ時のようで、テレビに出るような有名人もいます。また、プロモーションで式場を回っている新人もいるようです。

葬式や法事だとお経が主に流れます。一人のリーダに他の人が答える、掛け合いのようなお経もあれば、日本のご詠歌のようなお経の独唱もあります。キリスト教で言えばゴスペルでしょうか?お坊さんも数人が来て掛け合いのようにお経を唱えます。ただ、昼過ぎになると一人のお坊さんがお経の間になにやらブツブツと言いながら唱えます。まるで落語の「小言念仏」のような感じで、周囲の失笑や苦笑も聞こえます。大音響で聞く「小言念仏」・・・唖然

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