2009年4月28日火曜日

ベトナム国境にて

プノンペンから国道1号線を通ってベトナム国境まで行ってきました。

2004年11月にも今回の逆の経路でベトナムのホーチミンからカンボジアのプノンペンに陸路で国境を越えた事があります。その時には入出国事務所が工事中でした。

陸の国境としてはシアトルからバンクーバーに行った事があります。米国とカナダの間は入出国手続きがかなり簡略されていて、レンタカーでも簡単に行き来できます。しかし、ベトナムの入出国手続きはそうは行きませんでした。

カンボジアの出国手続きは、高速道路の料金所のようなところで申し込めば簡単にすみます。一緒に行ったカンボジアの知人も同様でした。

以下の写真はカンボジアの入出国事務所を国境側から撮影した物で、カンボジアの職員の許可を得て撮影しました。次は、ベトナム側です。

空港では日本や米国などと同じ感じのベトナムも、陸路による入出国手続きはかなり違います。実は2004年の時もそうでした。

まずは、自分の車でもベトナムに乗っていく事は出来ませんでした。カンボジア ナンバーの定期バスやトラックなどが行き来しているので、予め何らかの手続きさえ済ませれば行けるでしょうが・・・。

次に、ベトナムの入出国事務所で入国申請するにも申請用紙が見あたりません。

入国審査をしていると思わしき場所はあり、数は少ないながらも空港で見かける設備と審査官がいます。しかし、旅行者はだれも列並んで待っていません。たくさんの人が審査官が座っている受付の周囲を取り囲んでいてワイワイ ガヤガヤやっています。とても質問できるような状態ではありませんし、他に質問できそうな職員も見あたりません。

うろうろしていると怪しい男性が声をかけてきて、申請用紙を私に見せます。「それはどこにあるのだ」と尋ねると、入出国事務所内にあるカフェのようなところに連れて行かれました。彼は知人にパスポートを要求し、申込用紙の束から一枚をはぎ取り、パスポートを見ながら書き込み始めます。私は自分で用紙をはぎ取って書き込み始めたのですが、彼は私の用紙を横取りして記入に職業など必要な質問もせずに適当に書き込んでしまいました。

書き込みが終わると料金を要求します。おそらく代書屋のつもりなのでしょう。料金は知人が払ったのでいくらか分かりません。

金を受け取ると、その男は人が群がっている審査官のところに行き、人の群れに突入してかき分け窓口にたどり着くとパスポートと申込用紙を渡します。しばらくすると、手続きが終わったパスポートを渡されます。これで入国手続きは終わりのようです。

ベトナムの出国手続きがまた一悶着ありました。入国審査と同様にだれも並んで待っていません。二人ほどしか見あたらない審査官のディスク周辺に群がり、審査官の手元やPCの画面をのぞき込んでいます。

今回は出国なので用紙の記入は不要であろうと、私もその人の群れに突入してみました。PCの画面を見る事はできませんが、審査官の手元が見えます。後から来たカンボジアのパスポートを持った二人連れが、審査官の手元に何やら紙をはさんだパスポートを置きました。しばらくするとそのパスポートが処理されて渡され、その二人は出て行きました。私もパスポートを手元に置こうとすると、ベトナム人と思わしき人がそれを止めて正面に並ぶように指さします。理由は良くわかりませんが、私はダメなようです。

やむなく正面突破を試みる事にしました(笑)私は日本人としては平均的な身長で、ベトナム人やカンボジア人よりは少し背が高いので少しだけ目立ちます。手元ばかり見ていた審査官も正面に立った私に気付き、窓口に差し出している日本のパスポートを見ました。

私を見て以降、どうも審査官の手元の動きが速くなったような気がします。また、後ろに立って手元を覗いている人々を正面に戻るように追い払い始めました。少ししてから山積みになったパスポートの処理を止めて私のパスポートの処理を始めました。

それまで待っていた人達は何も言いませんが、何やら悪い事をしたような気になります。

ベトナムの空港でも、メコン川を下ってベトナム入国したときも違和感なく手続き出来ました。しかし、2004年に陸路で来たときも今回と同じ状況でした。言葉が分からないのでうかつな事は言えませんが、陸路のベトナム入出国手続きは異様に見えます。

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